東京都立小岩高等学校

●実施日:2007年12月21日 ●学年:1年生 ●人数:約280名


働き方やお金に対するリアルな感覚が芽を出した

東京都立小岩高等学校では、総勢280名の1年生7クラスを3会場に分け、2時限を使って授業を実施した。大人数をひとつにまとめるのは至難の業。ところが、稼ぎ方/働き方をシミュレーションするゲーム感覚のワークが始まった途端、生徒たちの関心は自然と授業に集中した。 カードを引いて月収と働き方が決まると、「ファミレスで働くフリーター」というカードに「気楽だ、やったー!」と喜ぶ声や「所得格差だ」と嘆く声…。どのグループも盛り上がる。無邪気な反応を見ると、高校1年生の彼らには、働くということがまだ他人事なのだろうと思われた。だがワークが進むにつれ、「遊ぶ時間はたっぷりだけれど、遊ぶお金がない」「フリーターで30万円稼ぐのって大変。遊ぶ時間がないね」と、わずかな間にリアルな感覚が芽生え始める。

設定に年齢や結婚などの条件が加わると、さらにリアルさが増す。「15万円じゃ足りないと思ったけれど、夫の収入が加わるならやっていけそう」と生徒が声を上げる。それに対してファシリテーターが「自分ひとりの収入で生活することを考えてみて」と自立する難しさを考えさせるきっかけを与える。また「子どもが二人。フリーターやっている場合じゃない」との声もきかれた。生徒たちは、シミュレーションのワークやファシリテーターとの会話を通じて将来の生活をイメージしていった。

生活を意識したモノの価値、お金の使い方を考える

休憩のあと2つめのプログラムにはいる。モノの価値観やお金の使い方について考えてもらおうという内容だ。シートに書かれた商品が「必要なもの」か「あればいいもの」かを選択し、予想金額を書き込むのだが、高校1年生にとっては、お小遣いの範囲を越えたお金の使い方に実感がわかないようだ。

続いてのワークでは、住む場所や年齢、家族構成の条件を加えることで、価値観がどう変わるかを考える。先ほどまでは思いつきでモノの価値を判断していた生徒だが、“暮らし”を想定したシチュエーションを与えられると、真剣に考え込んでいる。“暮らし”や“お金”が自分と無縁ではないことを感じ始めたのだろう。繰り返しシミュレーションするワークが、“働いて、生活する大人”を今の自分の延長線上に置いて考えるきっかけになったようだ。

お金というテーマで社会人と高校生が格闘する授業

今回は、新生フィナンシャル社員も各会場でファシリテーターとして参加。 授業終了後、「熱気があった」「一人ひとりの生徒が真剣に悩んでいる姿が印象的」など、誰もが生徒の反応に手応えを感じていた。「将来を考えるきっかけにしてもらえるのではないか」「月収15万円は初任給と同じくらい。そのことを少しだけ頭に残してもらえたらいいなと思う」という期待の声もきかれた。「この授業は、お金というテーマで社会人と高校生が格闘する場。有意義な経験だと思う」「個人向け金融サービス企業の社員として、生徒たちに将来・お金・生活について考え、気づいてもらう機会を与えられたことを嬉しく思う」という感想にプログラムへの思いが込められていた。

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2017年7月31日現在

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