茨城県立守谷高等学校

●実施日:2007年10月16日 ●学年:3年生 ●人数:154名 ●時間:50分


お金と生活のかかわりを見つめる作業が始まった

茨城県立守谷高等学校の授業は、6クラス、3年生全員を対象に行われた。各教室に講師とファシリテーターがペアになって向かう。講師の挨拶が終わり、さあ、プログラムの開始だ。机を並べ直し、4~5人ずつの班をつくる。いつもの授業と違う流れにやや緊張した面持ちの生徒たち…。

最初は、一人暮らしの生活コストを考えるワークだ。家賃、水道・光熱費、住民税…と、ふだん具体的に考えたことがないコストにとまどい、みんなの手が止まる。全国平均の目安が発表されると、「水道代って意外と安いんだ」「衣服費、少なっ」という驚きの声。お小遣いのやりくりとは違う、生活費というお金の意味を考えるきっかけになったようだ。

働く自分と将来の生活に、実感をもちはじめた生徒たち

「次は人生ゲームをやります」と講師の声がかかる。稼ぎ方/働き方から生活をシミュレーションするワークだ。正社員、派遣、フリーターの3種類の働き方が班ごとに割り当てられ、各自がカードを引いて職業と月収が決まる。「100万円だ!」「やだ、15万円だよ」。一気に生徒たちが活気づく。

次に、その月収を稼ぐために必要な働く時間と、自由に使える時間を計算。「フリーターで月収15万円、自由時間はたっぷり。これってどう?」というファシリテーターの問いに、「まあ、いいかな」と答える生徒の横から、「いやだよ。遊ぶお金がない」という意見も。別の班からは「これじゃあ、お金はあるけれど遊べないや」の声も聞こえる。生徒たちは、稼ぎ方と収入、生活スタイルとの関係に気づき始める。また、人それぞれ違う価値観があることにもわかり始めたようだ。

開始当初は「自分にどんな関係があるの?」という表情だった生徒たちに変化が現れる。ワークの内容を自分に引き寄せて考え始めたのだろう。最後に「暮らし方カード」を引き、結婚、子どもといった要素を加えた将来像を思い描くと、誰もが「自分のこと」として感想をもらすようになっていた。お金、働き方、将来の生活。それらが生徒たちの頭のなかで少しずつリンクしはじめたようだ。

社会に出る前の教育として、先生方もプログラムを評価

プログラム終了後。授業を見学した先生方からは、「現実的な内容で、生徒たちも具体的にイメージしやすかったと思う。お金のことを考えるきっかけになったのではないか」(学年主任・田中浩先生)、「社会に出る前の教育として、ぜひこのプログラムを取り入れたかった。講師とファシリテーターの2人態勢で進めてくれたので安心して見ていられた」(進路指導担当・豊田基裕先生)という意見が寄せられた

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2017年9月30日現在

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