東京都立農林高等学校

●実施日:2007年12月20日 ●学年:3年生 ●人数:47名 ●時間:90分


発見。稼ぎ方と将来の暮らし方はリンクしているんだ

東京都立農林高等学校の授業は90分のプログラムで行われた。さっそく一人暮らしの生活コストを考えるワークが始まる。「親が払っているから家賃ってわからないや」「衣服費に20万円くらい使っちゃう」など、生活感のない生徒たちの本音が聞こえてくる。

次に稼ぎ方/働き方から生活をシミュレーションするワークが始まった。カードを引いて月収と働き方を決め、労働時間と自由な時間のバランスを考える。「もう少し遊ぶ時間を減らして稼がないとやっていけないなあ」とつぶやく生徒がいれば、「正社員で月収100万円、自由時間7時間なら大満足!」と喜ぶ生徒もいる。講師が「高い収入を得るための努力や犠牲もあるかもしれない、そんなことも考えてみようね」とみんなに声をかける。

ひとしきり会話が弾んだところで、今度は将来の暮らしカードをひく。年齢や生活スタイルが条件として加わると、生徒たちの会話が一段と熱を帯びた。月収15万円でも「まあいいか」と言っていた生徒が、「40歳で!? 結婚もできないよ」「賃貸マンションはキツイ」と口々に訴える。月収の金額が生活感を伴って頭の中でイメージしはじめたようだ。

新鮮。モノの価値観は仕事や暮らしに左右されるんだ

休憩をはさみ、モノの価値と価値観を考えるワークが始まった。自分にとって“必要なもの”と“あった方がいいもの”を区分していく。「携帯があればパソコンはいらない」「パソコンは必要」「車はいらない」「車にはお金をかけるぞ」とさまざまな価値観の意見が飛び交う。

次に、再びシミュレーションカードを引く。住む場所や職業、年齢などの要因でモノの価値観がどう変わるかを確かめるためだ。たとえば乾燥機は、家族構成や住む場所によって必要になったり、優先順位が下がったりする。車も職業や生活環境でニーズが違う。単純だが大切な気づきだ。講師は一人ひとりの気づきを丁寧に拾い上げて紹介していく。生徒たちは、お金の使い方を考えるヒントをおぼろげにつかみ始め、プログラムは終了した。

将来の自分やお金のことを考えるきっかけにしてほしい

ワークはあくまでもシミュレーションだが、生徒たちは“将来の自分”を考える糸口をつかんだようだ。将来像を懸命にイメージし、ワークに取り組んでいる姿が印象的だった。

見学していた先生からは、「すでに仕事に就き、お金を稼いでいる生徒はリアルな金銭感覚も持っている一方で、親元で暮らしていて生活費のやりくりという実感が希薄です。これを機に、収入と生活のつながりに気づいてくれるといいですね。今回の授業が、進路を決める前のいい足掛かりになるのではと期待しています」と感想が寄せられた。

  • 860
  • 112,912
2017年9月30日現在

授業レポートをもっと見る
資料請求、お問い合わせはこちらから